2009年11月30日月曜日

そろそろ・・・

ヨルダンの福祉事情なども書いてみようかと思います。
まだ詳しい障害者施策などはわかりませんが、他の隊員から聞いたはなしなどをまとめると・・・

現在のヨルダンは、昔の施設中心型で行っていた日本とよく似ています。
入所処置が必要な者は入所させる。待機者が増えれば、さらに施設を増やしたり、増設したり・・・
障害者を地域に帰すとか、グループホーム(GH)なんて考えはさらさら無い。
現在は日本では、施策の方向が施設中心から地域移行に移り変わったところですが・・・

しかし、ここイスラム圏ではこの地域移行とかGHなどは、別の視点からなかなか受け入れられないのが現状です。
と言うのも、人が生活するには、必ず家族が必要だし部族中心に生活するのが当たり前。
つまり、障害者であろうと、施設を出て一人で生活することは考えられない、受け入れがたい事・・・となるのです。
これを前面に打ち出されてくると、地域移行の必要性をどんなに唱えても、なかなか受け入れてはもらえないかもしれませんね。

私の勤務するカラクケアセンターでも、2階部分に増築し、50床以上の入所者を受け入れる準備が進められ、増築は完了し後は受け入れを待つばかりになってます。
そして、別な場所に通所方のケアセンターも新たに建設中との事です。

また、ここヨルダンでは養護施設がなく、障害は無いが孤児の子供たちも、この施設に入所処置がとられています。
日頃は、同じ入所者の食事介助とか、職員の手伝いをしていて、何とか彼らを施設から出して働く機会を与えてあげられれば・・・とは思うのですが、やはりここでも前述の問題が発生してきて、「彼らはここで幸せだよ」という職員も出てくる始末・・・。
確かに、楽な労働をして3食ベッド付ですけど・・・

なかなか頭の痛い問題です。
今後5年かけてこれら施設の施設力をアップするのが任務のようですが・・・一応新規なので2年かけてビジョンと可能性を検討して、次の交代SWに渡せればいいかな~と思ってます。







ここが勤務先のカラク・ケア・センター







黄色いバスは通勤用のバス



周りは広大な空き地が続くだけ・・・



近くに人家はありません。

ここヨルダンでは、ごみはポイポイその場で捨てるもの!と教育を受けてるのかどうかは知りませんが、とにかくその場で道端でもどこでもごみを捨てる!

おかげで、どこでもごみだらけ。

そこで、せめて施設の周りだけでもごみを拾おう!と隊員の提案で週に2回行ってます。

アルミ缶が集まればお金にもなるし・・・

ムディール(施設長)の許可がいつまで続くか??

とりあえず、仕事してます!の報告でした。

ヨルダン時間 30日の午後5時30分







2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

“障害者は護られるべき者”といった考えなのでしょうか。確かに昔の日本のようですね。そんな感じなのでしたら、当事者団体みたいなものは当然できにくいんでしょうね。

日本ではすったもんだの自立支援法が廃止とかいっています。迷走はまだまだ続く…。

すなっち さんのコメント...

 護られるべき者・・・というよりは、「一人暮らしをすること自体が想像できない」そんなことは絶対にありえない!ぐらいの考えが一般的な意見なのです。じゃあどうすんの?と言うと、今のまま施設でいいんじゃない?となるんですよね~
 実は当事者団体はあるそうです。聞いたところによると身体障害者団体らしいです。そのうち訪問してみたいと思います。
 その際はまた報告しますね。
 日本の自立支援法の行方も、動きがあったらお知らせくださ~い!